宅建試験を独学で合格した方法

こんにちは、のんしんです。

この記事では、「宅建試験を独学で合格した方法」をテーマに書いています。

今人気の資格「宅地建物取引士(以下宅建)」。この資格を取得したいと考えている方も少なくはないのでしょうか。宅建の受験者は増えていますが、合格率は15~20%と難易度の高い資格となっています。

私は過去2回宅建試験対策をし、2回目の試験で合格しました。1度目の試験では合格基準点が33点に1点足りず不合格ででした。しかし2回目の試験は合格基準点が34点で自己採点43点での合格でした。その為私は一度不合格という経験を得て、改めて対策し合格しています。

今回は私が宅建試験に合格するためどのような対策をしたか経験を踏まえお伝えします。この記事をお読みいただけると、宅建試験対策には何を行うべきかを知ることができますので、ぜひ参考にしてみてください。

宅建とは「重要事項を説明するための専門家」

宅建とは、不動産取引の専門家を指す国家資格です。土地や建物の取引(売買や賃貸など)をするときに、当事者間の仲介に入ります。土地や建物の取引は高額で、当事者間のトラブルもあり得ます。その際「重要事項説明書」という当事者が知っておくべきルール作り、当事者間に説明するため必要な資格となります。重要事項説明は宅建の資格を取得していないとできません。また不動産取引を扱う宅建業者(不動産業者)は、従業員5名の内1名は宅建の資格を持つものを設置する必要があります。

つまり宅建というのは、不動産取引の重要事項を説明するための専門家という事です。重要事項を説明する際に、必要とされる知識の有無が宅建試験で問われるということです。

試験内容はマークシート方式

宅建試験はマークシート方式です。全部で50問ありますが、受験生によっては免除科目がありますのでご確認ください☟

一般財団法人 不動産適正取引推進機構 | 宅建試験 | 登録講習について

試験での合否は全50問(免除科目がある方は45問)を解き、合格基準点に達する必要があります。

しかし宅建試験に関しては、合格基準点が毎年変わります。合格率が15%~20%の間(令和2年度にはコロナの影響もあり2回試験がありました。2回目の試験での合格率は13.1%でしたが、1回目の試験では17.6%であったためこの年の合格率は平均して15.35%となります)で推移している為、その年の受験者の試験の出来栄えによって点数が変わります。過去10年(2015年度~2024年度)では合格基準点は31点~38点と大きく差があります。平均は35.3点となりますので、受験する方の目標点数は35点前後になります。つまり全体の7割を正解する必要があります。科目免除者はこの合格基準点から5点引いた点が合格点となります(35点が合格基準点の場合、科目免除者の合格点は30点)。

この試験を合格したのち、講習を受け登録を行う必要があります。そのため宅建試験を合格することが、資格取得するうえで必要となります。

試験日は年1回で(R7.8時点)、10月第3週日曜日に行われます。試験時間は2時間です(科目免除者は10分短縮となります)。

試験科目は4科目

試験科目は4科目です。前述した重要事項を説明するために必要な知識を、宅建試験では問われます。

科目は①権利関係(民法)14問②法令上の制限8問③税・その他(税で3問、その他で5問)④宅建業法20問です。

この4科目の合計が合格基準点に達する必要があります。他の資格試験では科目ごとの合格点が決まっていることもありますが、宅建の試験は合計点のみ達していれば合格となります。

「宅建業法」で高得点を目指す

宅建試験では全体の約7割が平均の合格基準点となるため、苦手科目も対策は必要です。その為科目ごとの目安を定めておく必要もあります。

私なりの目安ですが、権利関係が7点、法令上の制限が6点、税が2点、その他が4点、宅建業法が16点です。受験する年により科目の難易度は変わりますが、難しいとされている権利関係で5割を目指し、他の科目で高得点を目指します。特に宅建業法では8割以上の得点を目指すと良いと思います。もちろん権利関係で高得点が目指せるのであればなお良いと思います。宅建業法も難しい年もありますが、基本的な部分を抑えることで全体の8割を目指すことができます。

勉強することで得意不得意が出てくると思いますが、目安の参考になればと思います。

必要な対策時間は「300時間」を目安

宅建試験の内容が理解できれば、勉強スケジュールを立てる方も多いと思います。ただ実際に宅建を合格するにはどのくらい対策時間が必要なのか気になると思います。インターネットで調べると3か月で合格や半年で合格など、合格者の勉強時間に関しては差があります。

これは私の経験を踏まえお伝えしますが、試験対策時間は「300時間」を目安にすると良いと思います。私の宅建試験が不合格だった年は勉強時間がおよそ200時間でした。逆に合格した年は300時間でした。2回目の試験は、1回目の試験から10年後に受けたため、予備知識というのはほぼ無しの状態でした。

合格基準点ちょうどを目指すのであれば、200時間でも足りるかもしれません。事実私も1回目の試験で1点足りない状態だったので、受験する年によっては受かっていたのかもしれません。ただ宅建試験は年に一度のみです。私自身も感じましたが、不合格で再受験するのはなかなかしんどいのです。

そのため少し余裕をもって合格基準点に達するスケジュールを立てることが無難だと考えます。その対策時間の目安が300時間となります。

不合格時の対策方法は「テキスト周回」「一問一答」

試験対策を始める前に、不合格時の対策方法お伝えします。本来は合格するための対策方法を先にお伝えしたいところですが、あえて不合格時の対策方法をお伝えしたいと思います。理由は適切でない対策方法をお伝えすることによって、合格するために必要な対策をわかりやすくするためです。

不合格時の対策方法、それテキスト周回です。まず誤解がないようにお伝えしますが、私には合わなかっただけでこの対策方法を否定しているわけではありませんのでご了承ください。

私はこの方法を宅建試験の対策方法として取り組んでいました。この時はどのような対策をしていいのかわからず、とりあえず本屋に向かった記憶があります。宅建関係の本がたくさんあり、その中からテキストを一冊選びました。なぜかというと、高校までの勉強法が教科書を中心としていたからです。教科書を読み、暗記してテストに挑むという勉強法が私の中で確立されていました。そのため教科書に近いテキストを無意識に選んだのだと思います。

しかし購入したテキストを読み始め、気づいたことがあります。それは試験範囲がとても広いことです。私の購入したテキストは500ページ以上ありました。とても範囲が広いと感じつつ、せっかく購入したテキストなので覚えていこうと読み始めました。

テキスト購入後は1日約2時間テキストを読みました。もともと読書の習慣がなかった当時、テキストを2時間読むことはとても苦痛でした。しかし頑張って1周読み終え、テキストの初めに戻ると内容を覚えていないことに気づきました。覚えようとしながら読むと、かなりの時間を要するので、私はとてもショックを受けました。テキストを再度読み始めましたが、内容はほぼ頭に入りませんでした。結果読み直しを5周以上行った記憶があります。この時点で宅建試験まで残り2ヶ月を切っていました。自信を喪失していましたが、受験料も支払っていたので勉強を続けました。少し勉強方法に変化をつけようと、その後私は再度本屋さんに行って宅建の一問一答を一冊購入しました。この一問一答を可能な限り持ち歩き、解き始めました。問題数は全部で1,000問以上あったかと思います。しかしテキストと併用しながら一問一答を解き始めるとあることに気づきました。一問一答は宅建の筆記試験の過去問からも多く抜粋されていました。そして抜粋されていた問題は7割以上ありました。この時私は「宅建試験は過去問からよく出るのかな?」と感じるようになりました。

一問一答の勉強法はテキストよりも苦痛が少なかったので、残り2ヶ月は一問一答を中心に勉強を進めていきました。時間があれば解き、2回以上間違えなければ理解できているとしてチェックを入れる。この方法を繰り返しました。するとそこでも気づきがありました。以前よりテキストを読むことが苦痛ではなくなってきたのです。その理由はテキストを読むときに内容すべてを理解しようとするのではなく、一問一答に出ていた範囲を中心に読んでいたからです。よく学校で先生が「ここはテストにでるからな」と話していましたがこれに近いと思います。逆に一問一答に出ていなかった内容はテキストに書かれていても、読み飛ばしていました。

結果試験日までの2ヶ月は一問一答8割、テキスト2割くらいの割合で勉強を進めていきました。最終的に一問一答の理解度は全体の6割くらいだったと思います。そして試験を受けた結果、自己採点で1点足りず不合格でした。一問一答での知識を中心に半分くらいは得点することができましたが、他は初めて見るような問題も多かった印象です。

1点に泣くという結果は初めてで、すごく悔しい思いをしました。もう少し早く対策方法を変えていれば結果は違っていたかもしれないと思いました。その後は仕事も忙しくなり、宅建試験からは遠ざかっていたのですが、30代半ばで資格取得に意識が向き再度受験をすることになりました。

合格時の対策方法は「過去問」「スマホで動画」「ボイスレコーダー」

ここからは合格時の対策方法をお伝えしていきます。私の試験対策で使用したものは①過去問10年分②YouTube動画「棚田行政書士の不動産チャンネル」③ボイスレコーダーです。各使用方法について以下の通りまとめました。

1.過去問10年分以上

私の経験から一問一答に多くの過去問が抜粋されていることを知りました。そのため宅建試験は過去問を解き理解できれば合格基準点に達すると思いました。過去問は10年分を取り組みました。前回の試験で解いた一問一答は、およそ7年前までの過去問が抜粋されていたので、少し範囲を広げようと思い10年分を選びました。

過去問の対策方法ですが、問ごとではなく選択肢ごとに解答を確認し理解することを重視しました。各問に4つ選択肢があるので、正解・不正解の理由を理解するようにしました。たまたまで正解したのではなく、すべての選択肢の正解・不正解理由がわかる状態を目標にしました。

私の使用した過去問のリンク先を貼っています。私の受験した年では10年分だったのですが、今は12年分みたいです。ただし過去問は毎年最新のものを用意するようにしましょう。

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2.YouTube動画「棚田行政書士の不動産チャンネル」

私の再受験した年齢は30代半ばであったため、以前とは勉強できる環境は変わっていました。結婚して子どもも生まれていたので、育児もあり仕事以外に時間を作ることがより困難な状況でした。

そこで取り入れた対策方法が動画です。この対策方法のメリットは、ネット環境があればどこでも勉強ができることです。

ただし動画によっては情報が不足するなどの注意が必要です。私の使用した動画はYouTube動画「棚田行政書士の不動産大学」チャンネルです。チャンネル登録し定期的に見たり聞いたりしていました。受験生が躓きやすい点を10分ほどでわかりやすく解説されています。実務と結びつけながら解説もされているので、理解がしやすかったです。

リンク先を貼っていますので参考にしてみてください☟

棚田行政書士の不動産大学【公式チャンネル・宅建】 – YouTube

3.ボイスレコーダー

最後の対策方法はボイスレコーダーです。ボイスレコーダーで暗記する内容を録音し聞くことです。動画はスマホ一つで見ることができますが、目や手がスマホに集中してしまいます。そのため隙間時間を活用するにはもう一工夫必要になります。それは耳を使う事です。

暗記する内容をスマホのボイスレコーダー機能を使い、自分で読み上げ録音します。そして録音した内容を隙間時間で流し、イヤホンで聞きます。メリットは耳で聞くためスマホを見る、持つことがなくなります。そのため歩きながら、家事をしながらでも勉強ができます。イヤホンで聞かなくても、車での通勤中などにも流し使用することができます。

自分の声を聞くことに始めは違和感がありましたが、数回聞くうちに慣れます(個人差はあると思います)。

またイヤホンについてはワイヤレスイヤホンを購入し使用しました。充電は必要ですが、コードなど邪魔にならないので、聞く勉強法には最適だと思います。

イヤホンは高価なものではなくてもいいと思います。私の使用したものはAmazonで当時3,000円くらいで購入しましたが、問題なく使用できました。

以上の3つを使用し宅建試験対策を行いました。時間配分としては過去問220時間、動画30時間、ボイスレコーダー50時間くらいだと思います。

ここまで記事をお読みいただきありがとうございます。今回の宅建試験対策は、私の経験をもとにお伝えしています。実際にこの方法以外で合格した方も多くいると思います。しかし私はこの対策方法で合格したことも事実です。宅建試験は簡単に合格できる内容ではないことは身をもって経験しています。

私の紹介した対策方法が少しでも皆さまのお役に立つと嬉しいでと思います。

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